● ツバル特選写真集その4 

 

  ー ナヌマンガ島のござ ー





結婚式が近づくと、島のあちこちで、新郎新婦に贈るパンダナス葉のござ作りに精が出る。

ナヌマンガ島のござは、黒と赤を編みこむ。
黒はマングローブの根っこで染め、赤はノニの木の根っこで染める。

黒と赤でつくる模様は、伝統模様がいろいろとあって、それぞれに名前がある。
「ファカトゥートゥー」「ムリファゴゴ」「ファモロモロ」「ヴァエトゥリ」「パカパカイリ」…
意味はそれぞれ、「立ちんぼ」「椰子の実のお尻」「首飾り」「足のひざ」「椰子の葉の風車」…

編みこみの方法は難しくて、わたしはどれも、いまだに覚えられない。
けれど1日やっていても飽きなかった。
編む長い葉をしゃあ、しゃあと手でよける時の、かすれる音がからだに心地よい。

夢さんが手を離れていったあとの、わたしの老後の夢はー。
ナヌマンガ島でゴザ編みをして暮らすことだ。

(花嫁テクワのためにござを編むタイエルアばあちゃん / ナヌマンガ島)



執筆 2007年7月13日

★ この後、2008年に再度ナヌマンガ島に9ヶ月滞在し、ござ編みの体験を写真・漫画で記録しました。
→ ナヌマンガ島2008年の日記
 「5月26日ござ編み」  「5月28日模様編み」  「6月14日ござ完成! おひろめ会」



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