● ツバル特選写真集その3 |
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ー オシエじいちゃんの家 ー
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オシエじいちゃんは、村からはずれた、島の反対側の海沿いの森に、 ひとりで住む。 ある日、自転車で昼ごはんをとどけに行くと、ぐっすりと眠っていた。 家の向こうから、大きなゆっくりとした白波の声と潮風がきていた。 朝には村に来て、村人たちが請うままに、 カヌーを作ったり、ココナツの樹液とりやら プラカ芋づくりやらを教えながら手伝う。 島や一族の集会にも必ずでる。 背筋をしゃんとのばして、洗いざらしのスルー(腰布)を巻いて。 そして樹液とり用の小ナイフを腰にキッとさして、てくてく、森を歩いて帰っていく。 昼ごはんの焼いた飛び魚をむしゃむしゃやりながらおしゃべりをする。 「ばあさんは4年前に死んだ。トト・マールガ(高血圧)でな。 豚をたくさん食べすぎたんじゃよ。がははははは。」 (ツバルの豚が大好きだった夢さんはそれを聞いた後あまり豚を食べなくなった。) 「オシエ。村に住まないの?」とわたしは聞く。 「村はなぁ…、騒がしいじゃろ。ー森は、静かじゃぁ。海の波の音だけじゃ。 ー森はいい。」 昼ごはんを食べると、またゴロンとなった。 「わしゃ、もうちょっと寝るよ。 夕方には起きて、豚と鶏の奴らに、ココナツを削ってやらんといかんからな。」 (ナヌマンガ島) |
執筆 2007年7月13日
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