わたしは、ロゴばあちゃんが 涙が出るほど大好きだ。 いつも、海辺沿いの椰子の木の下で、 節でゴツゴツと曲がった手を ココナツの炭で真っ黒にして 石焼やら、炭作りやら、 煮炊きやらをしている。 わたしが気落ちして ぼうっとしている日にはー。 そんなわたしをしばらく見つめたあと、 「ナツ、動かんかい!」と言わんばかりに 石やら薪やら、 その時その時の仕事の道具を むんずっと手渡して指図する。 そしてわたしに勝手な 面白い名前をつけて呼んでみては、 カラッカラッカラッと 笑うのだ。 「今日はあんたはマカガ。あたしゃサリリ。 ほぃマカガ、そこの炭くべて。」
(バイツプ島)